保護・押えコンクリートの役割と重要性について

施工関連

こんにちは!せこかんくんです。

今回は、保護・押えコンクリートについてです。シンダーコンクリートとも言うこともあります。

保護・押えコンクリートとはなにか?

保護コンクリートと言われているのは、防水層を保護する目的のためです。

防水層のアスファルト防水は、歩き回ったり剥き出しの状態だと損傷しやすいです。また、気温による膨張・収縮もあるのでコンクリートで保護することになります。

寒暖差、衝撃、劣化、浮き上がり等を防止するために有効な手段のためコンクリートを6〜8cm程度の厚さで打設します。コンクリート厚さを通常のスラブと同じ様に打設すると建物重量が増えて建物の構造上危険側になってしまいます。逆に、薄すぎても割れやすくなってしまったりしてしまうので、6cm程度になっています。

どのような場所で施工されるのか?

1階のエントランスホール周り屋上の最終的な仕上げでは、アスファルト防水を行い、断熱材の敷込、目地の設置、押えコンクリートを打設することが多いです。

屋上の他にも、冷凍倉庫等の床に施工される断熱材の保護コンクリートもあります。

冷凍倉庫での保護コンクリートの注意点

冷凍倉庫などの断熱材保護コンクリート床は、フォークリフトなどが頻繁に走行するため、目地の損傷が問題となっています。そのため、目地の配置には、その損傷を防ぐための制約が生じます。コンクリートのひび割れ対策として、Φ6mmのワイヤーメッシュをコンクリート内に配置して打設を行ったとしても、目地を設けなかったことや柱や壁との間に縁切り材を設置しなかったことが原因で、多数のひび割れが発生した事例があります。

冷蔵(冷凍)倉庫の床に施工される断熱材の保護コンクリートは、有害な拘束を受けないように、また、フォークリフトの走行による問題が生じない範囲でできるだけ目地を計画・設置するようにしましょう。

屋上の防水押えコンクリートについて

一般的に、伸縮目地の割付は、縦横の感間隔3m程度、立上り際から600mm以内の位置に設置します。目地材の固定は、モルタル又は発泡ウレタンで固定します。最近は、左官労務削減のために発泡ウレタンで施工することが多いと思います。目地の割り付けなどは、設計者によって指定もあるので確認するようにしましょう。

伸縮目地は、天端のキャップ幅が25mm目地材本体キャップ幅の80%以上となります。立上りの際には、緩衝材を取り付けします。

一般に、屋上の防水押えコンクリートは、成型収縮目地を3mピッチ程度に入れ、Φ6mmのワイヤーメッシュを敷き、かつ、立ち上がりコンクリート取り合いは縁切材を入れ、コンクリートを打ち込みます。この仕様では目地と縁切材が有効に働くのでひび割れの心配は少ないです。

断熱材の保護コンクリートは、断熱材との付着が無いために乾燥により自由に収縮します。

柱や周囲の壁際などで拘束を受けると、その周囲にひび制れが発生します。打設時に緩衝材を打ち込むか目地を設けることで、壁際及び柱回り立ち上がりは縁を切るようにしましょう。

乾燥収縮によるひび割れを減らすためには、設計者と協議し配筋量を増やすのも一つだと思います。

最後に

設計図通りに設計者、監理者とコミュニケーションをとって施工を行えば良いのですが、注意するべきことを理解してないと問題になる事があります。特に工事の影響でひび割れが発生してしまったとなると施工のやり直しになってしまう可能性も考えられます。

上記に書いたようにフォークリフトや高所作業車などの重量物が通る可能性がある場所はよく協議してから作業計画を立てて施工するようにしましょう。

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