こんにちは!せこかんくんです。
今回は、建物のコンクリートの中に入っている鉄筋について話をしたいと思います。
鉄筋の本数はどうやって決まっているのか
建物を建てる時は、構造設計者という方が基礎や梁、柱などの各部位の剛性(変形のしにくさ、頑丈さ)や変形性能(柔軟性、強度も関係)を考慮して計算して鉄筋のサイズや本数が設計されています。
そのため各部位の強度関係に基づいて決められます。
設計図書の配筋は、確認申請という建築基準法に基づいて審査、決定されています。
確認申請とは、建築物や工作物、設備の設置などを行う前に、その計画が建築基準法に適合しているかどうかを審査する手続きをしています。
鉄筋が多ければ強くなる??
鉄筋について考えた時に、鉄筋量が多ければ強くて良い建物になると思う方は、少なくないと思います。
私も建築について学びはじめた時は、鉄筋は多くて太い方が建物は強くなりそうというイメージを持っていました。
ただし、鉄筋が多く配筋されてれば強い建物になるわけではありません。
先ほど言ったように、剛性や変形性能に基づいて決められているため、地震等の外部的な力が作用した時に、どのように力が伝達していくかが計算されています。(その他の力についても検討されています。)そこで、過剰に配筋されている部位があると、偏った力が伝達されてしまい建物が壊れてしまう可能性もあります。
確認申請審査済の設計図書と現場の配筋が違う場合は、確認申請の変更届や軽微な変更が必要になってきます。
まとめ
設計図書よりも鉄筋が多く配筋されている場合は、現場監督の勝手な判断で問題ないとしてはいけません。
勝手な判断で配筋が多い状態で許可してしまい、コンクリートまで打設してしまうと大問題に発展する可能性も考えられます。コンクリートをはつってやり直しする事もあります。
お金も掛かり、工程も遅れてお施主さんや監理者からの信用も失う可能性もあります。
そうなると現場の士気も下がってしまいます。
まずは、設計図通りに施工する。
特に、鉄筋はコンクリートに埋まってしまうため後から確認ができない隠蔽部になってしまいます。記録を工事写真で残しておく事もとても大事です。
設計図書との不整合が生じてしまった際は、構造設計者に確認をするという迅速な対応が必要です。
鉄筋については、難しい内容も多いためまた他の観点からも話をしようと思います。
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